品位の保持と言えば聞こえは良いが、私利私欲に走った行動をこれ以上マスコミに晒されたくなかったというのが本心であろう。
しかし、裁判を取り下げ、この犯罪者を世間に放置したことが、その後大きな詐欺事件に繋がっていったのである。

外交官の財テクで伊達大使ら預託金返還訴訟取り下げ

1988/12/14 毎日新聞
外務省ジュネーブ代表部のW元理事官(30)が開設した私設ファンドをめぐる「外交官財テク」問題で、伊達宗起・EC代表部大使ら外務省関係者5人は、同元理事官を相手取り総額8,000万円の預託金返還を東京地裁に申し立てていた訴訟を先月末に取り下げていたことが13日、明らかになった。外交官の品位を失いたくない、と判断したためとみられる。